志望動機は何でしょうか?
御社の理念に共感しました!
ありがとうございます。具体的にどの部分に共感いただけたんでしょうか?
・・・ええと・・・(しどろもどろ)
こういう会話の流れ、ドラマとかでもよくありますよね。実は採用の現場でも、実によくあるんです。ここから角度の高い人は採用担当者の目に留まり、そうでない人は不採用となってしまう・・・。
実際に私が面接をしてきた中でも、こんな感じに受け答えされる方が居て凄くこう、残念な気持ちになりました。
最初に掘り下げが済んでいたら、すらすらと話せるのに!
・・・と思ったので、今回はちょっと御社の理念に共感しました・・・って言う前に準備しておいてほしい事をお話しますね。
大前提1:面接は拾ってもらう場ではない
頭からかなり厳しいお話になりますが、面接って拾ってもらうための場ではないんです。
もしあなたの目の前に営業マンが居るとします
「何も出来ないしお見せできるものはないんですけど熱意だけは本物だから買ってください」
って言われて、買い物をしようと思いますか?それと一緒です。
採用担当は、履歴書や職務経歴書を見ながら、求職者の方と膝を突き合わせて座ることで、どんな人物像なのかを見ています。
この人が・・・
- もし入社してくれたら、どんな風に活躍してくれるのか?
- 周囲の方々とは上手くやっていけそうか?
- 学生時代に学んだ事や、前職で積んだキャリアはこの職場で活かせそうか?
などなど・・・。様々な角度から条件がマッチするかどうかを数回の採用試験で確認する訳ですから、不確定要素が多い中で決めなければいけません。だから多くの企業は採用に慎重なんです。
当然、人を雇用したら費用が発生する訳ですから、そこに投資してどれくらいで損益分岐点(マネタイズポイント)が訪れるのか?も判断する訳です。
ここで「自責思考がない」「謙虚さが見られない」ような人は、レベルアップが人よりも遅い訳ですから損益分岐点が遠いと思われてしまいます。それって損ですよね。
大原則2:ベネフィットが提示できなければ空回り
ところで「ベネフィット」という言葉を聞いたことがありますか?この言葉を日本語にすると「利益」で、有名なものだと「メリット」という英単語がありますね。ベネフィットは、利益以外にももう少しいろんな意味を含む単語で、よくビジネスの世界で使われるんですが
「その製品やサービスを使ったことによる恩恵(プラス方向の効果)」といった意味合いになります。
ひとつ例え話を出しますと、私はカレーが好きです。ですが普通のいわゆる欧風カレーはあまり好きではありません。理由は、ルーに油や小麦粉などの「つなぎ」成分が入っていて、これをごはんに掛けて食べると凄い糖質・脂質を摂取して太ってしまうからです。
ですが、薬膳カレーと言われるものは好きです。こちらは香辛料が入っていて香ばしく、漢方薬なども調合されていて、しかも小麦粉の代わりにドロドロになるまで手間暇かけて撹拌されて煮込んだ野菜や果物が使用されていて、血行促進されるし便通もよくなるし、健康に良いからです。
この健康に良いというのがベネフィットです。実はレトルトでも販売されていて、ひと箱600円くらいするんですが、それでも普通のカレーじゃなくてこっちを買っちゃいます。むしろ、他のカレーがどれだけ安くても買いません。
閑話休題。
面接は誰を売る場でしょうか?
そう、求職者の方ですよね。もしかしたらこの記事を読んでいるあなたかもしれません。
BEAFの法則
上記のベネフィットから始まる、BEAFの法則というものがあります。それぞれ
- Benefit(ベネフィット:恩恵)
- Evidence(エビデンス:論拠)
- Advantage(アドバンテージ:競合優位性)
- Feature(ヒューチャー:さまざまな特徴)
という意味なのですが、この法則に当てはめて「どんなふうに志望している会社さんで活躍できるのか」を予め整理しておくと、面接官が納得してくれる可能性はグッと上がります。
Benefit(ベネフィット:恩恵)
御社に入社したら、面白いことが起こせそうだなと思ったのが志望動機です。
せっかく一生のうち時間の大半を仕事に注ぐ訳ですから、前職で培った知識と経験をもって今までやった事の無かった事にチャレンジしていきたいと考えています。
Evidence(エビデンス:論拠)
例えば職務経歴書の実績で、2社目のB社との商談ですが、その現場では○○が学べました。なかなか会社の先輩が教えようと思っても教えられない分野だったので、売上高もそうなのですが貴重な収穫でした。
Advantage(アドバンテージ:競合優位性)
私は一つだけ誰にも負けないことがあります。それは吸収力です。今は○○という資格を勉強していて、挫折率○○%、学習時間○○時間と言われる資格だったのですが、テキストを進めていくうちに面白くなってしまって、わずか○○時間で所得し、次は2級へ挑んでいる最中です。
Feature(ヒューチャー:さまざまな特徴)
どんな所でも、誰かと活気のあることをずっとやっていたいなっていつも思ってます。例えば休日はBBQで集まることが多いんですが、SNS上で呼びかけを行ったり、自分でフライヤーを作ったりして、新しい人がどんどん増えていくのを見てるといつも嬉しい気持ちになります。はじめに面白いことが起こせそうだなとお話しましたが、誰かと活気のあることをやっていたいというのは、お仕事を選ぶ基準でもあるんです。
御社の○○という理念を受けて、採用の暁には私はもっと自分と自分を取り巻く環境を発展させていきたいなと思っています。
掘り下げて質問された瞬間に考えてアワアワする人と、ここまで自分と企業のベクトルをあわせることが出来る人。有利なのは明らかに後者ですよね。
でも何も特別なことをしてるわけじゃないんです。むしろ当たり前のこと。
そう、仕事って準備が9割なんです。業界研究も、自己分析も、キャリアアップも、人脈づくりもみんな大切な準備なんです。
ところで、上記で例え話に出したカレーですが実在する有名なカレー店なんですが気になる方はいませんか?もし気になるようでしたら面接の場で聞いてくださって構いません。社内で紹介したら一人、ドはまりしました。
ええ、最高のカレーですので、是非聞いてくださいね!