技術者として届けたい「丁寧にやっても無意味?」という言葉

仕事は、ある意味で「こだわりすぎない」事が大切だと言われます。
確かに、確認作業や作業の一箇所にばかり手間をとって全体が見えないようであれば

「仕事が終わってからやれ」
「ゆっくり仕事するなんて誰でもできるんだぞ」
「そんなことやってる時間で、他のことに時間をあてられるのに」

こんな風に言われてしまうものです。
ですが作業をしている人からすると真剣にしなければいけない作業であることもあり、全体を見て指揮している人との間で、しばしば軋轢が生まれることがあります。

本日の記事は「作業者」と「指導者」が優先してしまいがちな事と、盲点になりがちな事について触れつつ、共通認識として持っておいたほうが良いであろう「あること」についてお話しします。

作業者は木を見て森を見ずになりやすい

分業化が進めば進むほど、作業者はこうなりやすいんです。だから木の1本1本を大切に見ます。
もし枯れていたり、土地が痩せてしまったらそのことを敏感に察知します。

一方で、他の部署が担当している木のことについては無頓着であることもあります。

指導者は森を見て木を見ずになりやすい

どちらかというとマクロ的な視点から、作業場全体を見渡した上で指揮を執るのが指導者です。
優先するのは森であって木ではありません。彼らは全体が回ることを重視します。

これが原因で「現場のことが見えていない」と言われがちでしょう。

どちらにピントが合っているかで、問題の重要度と緊急性は変わってしまう。

森(全体)が最も重要な場合、木の1本1本が枯れてしまうことはさして重要ではありません。
ですが、たまにあるんです。

絶対に枯れちゃいけない木が。

その木は根が深くって、倒れたら周囲の土地も崩れてしまいます。抜け落ちたら永久に生えてこない永久歯のようなものです。これが無くなったら森全体にも影響を及ぼす訳です。
知ってる人からしたら、その木の優先度、高いですよね?

でも指導者からすると高いということが分からないってこと、あるんです。
ピントが合っていないことで、その問題の重要度が正しく理解できないんです。

まさにここを、技術者(他者)の目を頼りに見ることができるかどうかで、指導者の真価は問われます。
何が本当に重要なことなので、何がこだわってはいけないどうでも良い確執なのかを改めて線引き出来るようでなければいけないでしょう。
その逆もまた然り。

ところでスパゲティコードって知ってますか?

美味しそうですね・・・。

いや、そういう話をしたいんじゃありません。

スパゲティコードとは、開発をされたプログラムコードが無造作にとっ散らかっていて他の人が読み取ったり更新していくことが困難になっている状態のことを指します。

もしプログラミングの事についてよく分からないといった方はこちらの画像をご覧ください。

下手に触ったら恐い配線
どこに何が刺さっているのか明白

どこがどう紐付けされているのか分からないから無理に触ったりしたら思わぬところでトラブルが起きてしまう危険性を孕んでいます。

これは再編集製に乏しいといえるでしょう。
こういった事態を避けるために、技術者はしばし「リファクタリング」という作業を行います。

リファクタリングとは、プログラムの外部から見た動作を変えずにソースコードの内部構造を整理することを指します。これが進めば、他の人でも再編集できることが増えるでしょう。

配線を、誰が見てもわかりやすいように整理するという作業は、一見すると工数ばかりが掛かってしまう何の意味もないことに思えるかもしれません。短期的には時間的な損をする事ですが、中長期的に見ると、もしその技術者が倒れてしまっても他の人が触ることができます。だから保守性も高まります。

こう聞くと大切な作業であることは何となく伝わったと思いますが、これは一般のお客様からすると「どっちでもいい」事になりがちです。何故なら、外部から見た動作が変わらないからです。

とはいえ、この言葉を指導者は鵜呑みにしてしまってはいけません。
もしも保守性を疎かにしてしまったら、森全体が荒れ地に変わってしまうリスクが上がります。

森が企業やその部署だったら、安定したサービスをお客様に提供できなくなってしまいます。そのしわ寄せは、マーケットにまで及んで良いことではありませんし、これはSDGsのSである「持続可能な開発目標(サステナビリティ)」に反することでもあります。

短中長期、どの角度から見てもベストな選択を

こだわりすぎないことは大切ですが、程度によりけりです。
やはり作業者も指導者も考えることをやめて脳死してはいけないということでしょうね。

だからこそ私はこの場を借りて言いたいのです。
本当に「丁寧にやっても無意味?」って。

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